|
今回は少しシリアスなお話です。お子様をお持ちの方は真剣に考えてみてください。
「今日は頭が働かないな」「だるくてやる気になれない」という日は、大人でも時々あるのではないでしょうか?大人であれば自分の精神の状態を自覚して、何とか改善することができますが、語彙が少ない子どもの場合には「お腹が痛い」「頭が痛い」「眠れない」などという訴えで「気分のだるさ」が表現されることがあります。
実際、これらの症状を改善しようと病院に連れて行くと「抑うつの傾向があるみたいです」と言われるケースがあります。この「何となくやる気になれない、重い気分」を「抑うつ状態」といいます。もともと、中高年によく見られる症状でしたが、最近では驚くことに子供にも広がってきているようです。筑波大の調査では小学校4〜6年生の6人に1人はぐっすり眠れておらず、12%に抑うつの傾向がみられたとの結果が出ています。この12%のうちの2割程にあたる子どもが完全なるうつ病だとされています。
また、うつの傾向があると疑いをもたれた男女別の割合では、男子が10%、女子が13.5%と女子の方が高くなっています。大人の場合もうつ病は女性に多くみられ、その多くの方々は子供の頃から症状が出やすい傾向にあるようです。
さて、この「子どもの抑うつ」に「整体」の方面からアプローチしてみたいと思います。
「精神科に通って薬物療法や認知療法を受けているのですが一向に改善する兆しがないので、先生のところで一度みていただけないでしょうか」などの相談を受ける回数が増えています。
うつ病の2大精神症状は、抑うつ気分と趣味、喜びの低下が挙げられます。特に子どもは大人に比べ、頭痛や腹痛などの身体症状が出やすく、不眠も多くみうけられます。病院でうつ病だと診断されて来られる方々を私が触診し共通して感じたお身体の状態の特徴をいくつか挙げてみましょう。
1、背中が硬く胸郭(肋骨)の広がりも少なく肺活量が著しく低下している。
2、首が硬く柔軟性が低下している。特に首と頭の付け根の所が異常に緊張している。
3、頭の横の側頭筋の緊張と頭皮が硬い。
4、顔のエラの張り。ぐっすり眠れないために歯を噛み締めていたり歯ぎしりされるケースが多く、口筋であるエラが発達するようです。
これらの緊張をほぐし、正常な筋の状態に戻すことで今までにも述べて参りました「脳への血流」が一気に改善されます。抑うつ状態の症状のうち「頭がすっきりしない」「だるい」といった脳の働きの鈍化が無くなります。また、胸を開く施術で酸素を多く取り入れ、血液循環を改善し身体機能や脳を活性化します。これによって、体全体の重い気だるさがすっと消えて行動的になります。
もう一つ大事なことは、「施術」はスキンシップでありコミュニケーションであるということです。体に触れて施術を加えながら、さまざまに声をかけて「リラックスできる会話」を大切にしています。
抑うつ状態の人に「頑張れ」と励ますのは逆効果だと言われますが、私も同感です。励ますよりはむしろ「大丈夫」と安心させてあげることの方が重要です。最初はなかなか話さない子どもも、身体がほぐれてくるにつれ受け答えをするようになり、帰りには晴れ晴れとした笑顔を見せてくれます。
子どもの抑うつ状態は、「怠けている」と叱ってしまいがち。言葉に表せない子も多く、発見が難しくなります。手遅れになると不登校やひきこもりの問題にまで発展します。お子様に異変を感じたら、手遅れにならないうちに専門家にご相談下さい。
|